先輩からの声 Vol.003

Vol.003 「The 3rd International Symposium on Macular Disease」に参加して

文責
臨床研究医 平原 修一郎
出身大学
名古屋市立大学(平成17年卒)
掲載日
2011年6月15日

-現在大学院生で研究医の平原修一郎先生が、当時シニアレジデント1年目のときの体験記です。-

名古屋市立大学眼科シニアレジデントの平原修一郎と申します。この度、9月14から16日までシドニーで開催されたThe 3rd International Symposium on Macular Disease(ISMD)に参加する機会をいただきましたので、その体験記を書かせていただきます。

ISMDへの参加は突然決まりました。8月下旬、大学に来年当眼科へ入局を考えている臨床研修医の先生が見学に来られ、その勧誘会でのことです。宴もたけなわの中、シドニーで小椋教授がLive Surgeryをされるという話題になり、教授から「誰か手術の助手でシドニーへ来たい人はいないか」との言葉に、(酔った勢いもあり?)颯爽と手をあげたところ、冗談みたいな空気の中、ものの見事に私がシドニーへの切符を手にしたというわけです!

9月13日は昼まで大学病院で手術の介助についた後に成田空港へ向かい、夜の飛行機で日本を出発、翌14日朝にシドニーへ降り立ちました。学会が開催されるSydney Harbour Marriott Hotel 最寄りのCircular Quayからは、オペラハウスやハーバーブリッジがみえ、シドニー湾が一望できるきれいな場所でした。その日は、昼頃から、Live Surgeryを行うSydney Eye Hospitalに、患者さんの診察や手術室を見学に行くことになっていたため、私も同行いたしました。Sydney Retina ClinicのDr.Changの案内のもと病院につくと、Live Surgeryの患者さん達が診察室前にすでにスタンバイしており、術者の医師が次々と患者さんを入れ替わり立ち替わり診察し、自分は『白人の虹彩は青く、眼底は赤いのだ・・』ということに感動していました。その後に各術者へ症例が振り分けられました。網膜前膜、糖尿病網膜症、外傷性黄斑円孔などの症例の中から、硝子体出血を合併した増殖性糖尿病網膜症の症例を小椋教授が担当されることとなりました。

9月15日手術当日は朝7時15分出発でした。術者でもないのに妙に気持ちが昂り、緊張して眠りが浅かったのか、重い目をこすりながら、『綿棒って英語でなんていうのだろう?(cotton swab)、ガーゼは英語でもガーゼなのか?(gauzeゴーゼと発音するようです)』初歩的な英語の勉強を忘れていたため、テスト前の学生のように辞書を片手に最後まで調べつつ、バスに揺られ病院へと向かいました。手術室には、普段から慣れ親しんだ機械がならんでいてほっと一息。ただ違ったのが助手の座り位置でした。大学とは逆で、術者の左側につくというシステムになっていて、BIOMというワイドビューシステムを使った手術でしたが、ピントをあわせるのに四苦八苦しつつ、教授にご迷惑をおかけしながら、手術は無事終了となりました。

その日の夜はSydney CoveのDinner Cruiseが用意されていて、ワインを片手にほろ酔い気分で海からのシドニーの街をながめる・・なんていう、自分には似合わないおしゃれな時間をすごしました。海外の学会ってすごいですね(笑)。

最終日は学会演題の発表日で、英語力も眼科の知識も浅い自分は、抄録を片手に必死にききましたが…。あとで教授にお聞きしたのですが、アバスチンの硝子体投与の先駆者であるDr. Avery(Bobと気軽に呼んでいた先生でした・・)や網膜下出血に対し世界で初めてt-PAを眼内に注射した先生など、自分からすれば雲の上のような先生方がいらっしゃった学会だったようです。

あっという間の三日間でしたが、いろいろな別の大学の先生や日本以外の国の方と話をすることができて、自分の英語力を含め、未熟さを再認識するとともに、より自己研鑽に励む気持ちに磨きがかかりました。

最後に、小椋教授をはじめ、名古屋市立大学眼科学教室の先生方、このような貴重な体験を経験させていただく機会をくださいましてありがとうございました。

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