先輩からの声 Vol.006

Vol.006 「ARVO体験記」

文責
杉谷 和彦
所属
高山赤十字病院 眼科 医師
掲載日
2011年9月1日

-杉谷先生が、名古屋市立大学病院 眼科 臨床研究医 兼 名古屋市立大学大学院医学研究科 大学院生のときの体験記です-

今回は名古屋市立大学眼科入局4年目の杉谷が担当させていただきます。私は平成17年に東海大学医学部を卒業後、同大学病院で2年間の臨床研修を修了し、平成19年4月に名古屋市立大学眼科に入局いたしました。現在は大学院生であると同時に臨床研究医という立場で臨床現場でも働いております。今年度からは入局1年目の指導もすることになりました。新入局員のいろんなことを吸収しようという姿勢にこちらもいい刺激をうけ、自分自身もっと成長しなければと日々感じております。

さて、そうしたなかで毎年5月のゴールデンウィーク期間に開催されるARVOに今回初めて参加する機会がありました。医局長の野崎先生が進めておられた研究に参加させていただき、その研究成果をARVOでポスター発表することになりました。研究は、CNV作成マウスを用いたアルドース還元酵素阻害剤の経口投与によるCNV抑制効果に関するものです。さらに研究は必要ですが、今後のAMDの内服治療への可能性につながる興味深い内容です。うれしいことにこの発表でARVO Travel Grantという名誉ある賞を受賞することができました。

ARVOはアメリカのフロリダ州フォートローダーデールという場所で開かれております。はじめて聞く場所でしたが、大西洋に面したビーチと運河があるリゾート地で気候もよくなかなかいいところでした。ただ飛行機は名古屋から乗り換えをふくめ15時間くらいかかりますので、学会でなければやはり行くことはない場所かもしれません。日本とは昼夜が完全に逆になります。数日は体がだるく感じました。同行した後輩の先生はいつも昼間眠そうでポスター発表中もうたた寝してしまったようです。ARVOの会場はみんなビーチサンダルに短パンといったラフな格好で、真夏の陽気とあいまって、学会とは思えない解放感がありました。学会終盤に私の発表がありました。ポスターの前で立ちどまり見入っている人の横で、質問ありますかという軽い笑顔はだしていたものの、実際いろいろ質問されると英語に苦戦しっぱなしでした。ただARVOの雰囲気のおかげでしょうか、それほど気持ちは折れませんでした。

今回のARVOには名市大からは私のほか4人の先生方が発表をおこないました。去年は新型インフルエンザの流行でキャンセルになったので、今年参加できたのはラッキーだったのかもしれません。出不精の私は1週間もアメリカに行くことをやや憂鬱に感じていましたが、終わってみればアメリカの開放感に一番馴染んでいた気もします。

今回ARVOに参加して、貴重な経験をすることができました。自分が参加することなどあまり想像していなかった国際学会ですが、実際に参加してみて、世界中で我々と同じように眼科医達がそれぞれに研究をしたり、診療をしていることに深い共感をおぼえ、自分自身の眼科医としての仕事に改めて誇りを持つことができました。若手の我々にもどんどんこういった機会を与えてくれる医局に感謝したいと思います。そしてこの経験を今後の研究や診療にいかせるように頑張りたいと思います。

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