先輩からの声 Vol.017

Vol.017「Euretina 2012」

文責
藤野晋平
所属
知多厚生病院
掲載日
2012年10月1日

知多厚生病院の藤野晋平です。

Euro(欧州)+Retina(網膜)でEuretinaという学会が毎年ヨーロッパの国で開催されます。つまり、欧州で開かれる網膜に特化した学会なのですけれど、ネーミングがおしゃれですね。

加齢黄斑変性や糖尿病網膜症は新しく脆弱な血管が新生されることをその病態の特徴の一つに持っています。なので、加齢黄斑変性に対しては、抗血管内皮増殖因子を眼の中に注射をする、という治療が主流となっています(糖尿病網膜症に対しては保険適用になっていません)。しかし、その治療を長期的に続けることによって、正常な眼内の営みまでも阻害してしまうんじゃないか?という議論もあるわけです。ですから新しい侵襲の少ない治療ターゲットを…。ということで、僕が今回発表させていただいた内容は、「糖尿病増殖膜におけるCCR3の発現(Expression of CCR3 in diabetic proliferative membrane)」というものです。CCR3(またはそれにまつわるもの)が治療に役立つのではないか、という話題。

海外学会、しかも口演(学会発表にはポスターを作って掲示するのと、壇上に出てプレゼンテーションをするのがあります。医学部の学生さんは、このことをご存知ですか?僕は働くまで知りませんでした)

なにせ初めての経験でしたが、そこは留学経験のある医局長 野崎先生がスライドと原稿のほとんど全てを見てくださったので、このうえなくスムーズに出来ました。手前味噌ですが、教授をはじめ、うちの医局の先生が作るスライドは実にセンスがいいのです。ほんとうに。

学会の雰囲気も良く、何より「これって世界最新だよね?」って、今の最前線を見られたり、肌で感じることができたのが非常にいい経験と刺激になりました。あと、もうひとつ刺激的だったのが、眼科界のスーパースターに会うことができる!ということです。名前でしか知らない先生が会場を歩いています。普通に。当医局の小椋教授もそのスーパースターの一人ですが、会場でいろいろな先生に声を掛けられていました。

そして学会の終わった晩も楽しみのひとつです。馴れない異国の地で学術研究を世界の眼科医の前で発表して、世界各国の研究を見聞し、夜はその土地のおいしいものを頂く(この場合はイタリアンワインとイタリア料理ですね)。まさに「よく学び、よく遊べ」です。

Euretinaには当医局からはほぼ毎年演題を出しておりますので、刺激のある海外学会に興味がある方は是非一度医局にあそびにいらしてください。

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