先輩からの声 Vol.062

Vol.062「ARVOに参加して」

文責
長谷川 典生
所属
病院助教
掲載日
2016年7月1日

5月1日から5日間、アメリカのシアトルで開催されたARVOにおいてポスター発表をする機会をいただきましたのでご報告致します。

私は眼科医になって7年目となりますが、ARVOはもちろん、海外の学会に参加したのは今回が初めてでした。強く印象に残っているのはその規模の大きさで、参加者は約5万人という話も聞きました。ポスター展示ひとつとっても、見渡す限りポスターだらけという会場で、しかもそれが毎日貼り替えられるということで圧巻でした。これだけ多くの人が「眼」について研究しているという事実や他施設からの質の高い発表には、感心と同時に焦りも感じました。

msg062-2

今回、当医局からはポスターで7演題を発表しました。
「Response of the retinal pigment epithelium to subthreshold laser photocoagulation in mice」というのが私の演題のタイトルです。閾値下光凝固は糖尿病黄斑浮腫などの黄斑疾患に対する治療として、近年その有効性が確立されてきておりますが、奏功の機序は依然として完全には解明されておりません。私たちの実験はマウスを用いてレーザー後の網膜や網膜色素上皮の生体反応を観察、分析したもので、通常のレーザーに比べ閾値下レーザーでは組織修復が迅速かつ十分に行われ、HSP70というタンパクがその機序に関わっている可能性がある、という内容です。

私の発表は最終日でした。私は大抵学会の最終日というのは人もまばらになり閑散とした雰囲気になるものだと高を括っており、あまり沢山の質問を受けることもないだろうと気楽に構えていましたが、ARVOはそんなに甘くありませんでした…。最終日にも関わらず大勢の方がポスターを見に来ておられ、苦手な英語で予想外に多くの質問をいただくこととなりました。しかしながら、自分の研究に興味を持ってもらえたことは大変ありがたいことでしたし、頂いた貴重なご意見を今後に活かしたいと思います。

msg062-1

夜は医局の先生方と食事をご一緒させていただき、美味しいものを沢山ご馳走になりました。中でもシアトルダウンタウンの対岸に位置するレストランから眺めるシアトルの街並みと夜景は最高でしたし、大鍋で茹でたカニやエビや貝などをテーブルに直接ぶちまけハンマーで殻を割りながら食べるという豪快なシーフードレストランも印象的でした。

初めての国際学会での発表でしたが、私にとって非常に貴重な経験となりました。また参加できるよう一層頑張りたいと思います。

最後になりますが、実験から発表まで直接ご指導いただきました野崎先生、そしてこのような貴重な機会を与えてくださいました医局の諸先生方に心より感謝申し上げます。

[先輩からの声 TOPへ戻る]