輝く!名市大眼科の星 ~キャリアSTORY~
Vol004 加藤 亜紀

Vol.004 加藤 亜紀

現在の仕事・取り組んでいること

2009年10月から名古屋市立大学で助教として勤務しています。

週に3日の大学での外来日(再来、初診、専門外来)、2日の手術日、プラス関連病院での外来診療、合間に病棟業務と研究、(教室運営の一部の仕事)と書いてしまうととてもハードスケジュールのように聞こえますが、外来と自分が執刀する手術以外の時間は比較的融通がききます。その融通が小学生の子供を持つ私としては助かっています。

また臨床と研究と言ってしまうととってもかけ離れたことをしているように聞こえますが、眼科医としての視点でみているのは同じです。現在私は臨床では網膜硝子体疾患、なかでも加齢黄斑変性に重点をおいて勉強しています。研究では網膜色素上皮細胞という網膜と脈絡膜の間に存在し、網膜が正常な状態で機能するのを助ける重要な細胞について研究しています。加齢黄斑変性の病態を理解する上で、治療に向き合う上で、網膜色素上皮の働き抜きで考えることはできません。臨床で見る病態の変化は研究の大きなヒントであり、反対に研究で得られた成果から、導き出された推測が間違ってはいないことを臨床の場で実感できます。

仕事のやりがい

幸い、医師という仕事はどんなつまらない仕事でも「患者さんに有益である」と思えることが多く、どんな小さな研究でも仮に期待したような結果が出なかったとしても「いつかきっとこれが役に立つ」と思うことができます。

研修医を終え、一般病院に初めて勤務するようになったとき患者さんを診察して、診断し、治療(手術)して、そしてよくなる、それがごく一般的な疾患であっても大きな責任を感じるとともにこの上ないよろこびでした。

少し技術も身について、出産後子供が小さい頃にほそぼそと研究をしつつ、無理のない範囲で外来診療をおこなう、それが普通なら1か月で終わる研究が3か月かかっても、週に2日だけの外来診療であっても、精一杯でそしておおきな生きがいでした。私自身は子供が小さいときには夫の留学について行っており育児休暇に近い状態でしたので、ずっとお仕事を続けられた先輩の先生方、いま今現在お子さんが小さい中、頑張って仕事を続けている後輩をとても尊敬しています。

いろいろな働き方を、休暇を経て医師免許取得から15年目になった今も、臨床に研究にフレッシュな気持ちで、まっすぐ進もう、王道を行こうという気持ちにかわりはありません。

眼科医を目指す方へのアドバイス

私が眼科を志したのは、小さい頃から手先が器用で、細かいことが好きで、なんとなく眼科いいなぁと思っていたことがまずあります。それだけでなく眼という小さな器官、でも人は情報の8割を眼から得るといわれるほど重要な器官、網膜は毛細血管を実際に眼でみることができる組織であり、網膜は脳の一部、それを見ることができる、触れることができる、その奥深さに惹かれました。また女性としては比較的on/offのはっきりした科であること、緊急性の高い疾患が少ないこと、手術も体力的に無理がないこと、という現実的な魅力もありました。

治療法は日々進歩します。手術の機械も診療器機もどんどんよくなります。新しい薬も開発され、臨床の場に出てきます。それらはそのときに実際に最先端の臨床に携わっている者にとっては大きなよろこびです。しかしそれはともすれば、出産などで一時臨床の場を離れる人間には復帰する際に取り残されたようで恐怖に感じます。私のように4年も5年も離れていると実際そうなります。いったん後退したところから戻ってくるには本人の努力も大切ですが、周囲のサポートが必要です。技術的なサポートももちろんですが、「家庭がある」ということへの理解と精神的なサポートがさらに大切です。私が今の仕事を続けられているのはなぜか、当教室にそれらが、空気のように存在しているからです。

少し女性特有の視点でお話しさせていただきましたが「いまできることを、自分なりに頑張る。まっすぐ王道を行く。」その喜びに性別も年齢もありません。

私たちと一緒に眼科医の道を歩んでみませんか。


帰国してから参加したARVO
(眼科で一番大きな学会)


そこで留学先のボスと同僚に再会



子供ご自慢のケーキ

留学中にまはったウォーキング
イングランドで一番高い山(たかだか1000m 1歳の長女、4歳の長男とともに家族で登頂)


1年目
名古屋市立大学病院眼科臨床研修医
2-3年目
常滑市民病院眼科
(結婚)
4年目
東海産業医療団中央病院
4-7年目
名古屋市立大学大学院
6年目
眼科専門医取得
(長男出産)
7年目
学位取得
8-11年目
夫の留学に同行
(Honorary Research Associate, UCL, Institute of Ophthalmology)
(9年目 長女出産)
12年目~
名古屋市立大学 大学院 視覚科学助教

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